大学を優秀な成績で卒業した主人公が
俗物な人生に嫌気がさして各地を放浪し、最後アラスカで餓死して終わります。 アメリカの実話で、マッカンドレスという人がモデルになっているらしい。 ジョン・クラカワーの「荒野へ」という題で集英社から出ています。 本を読まずに映画を見たけど、全然後悔しなかった。 ショーン・ペンさすがだと思う。彼はMystic Riverもよかったし。 この映画を見る前は主人公が進んで死を選んだものと 思いこんでいたので、ただのミスで死んだと知って興ざめポイントだったのですが、 貯金を全額寄付したり、持っていたドル紙幣を燃やしてしまったり というエキセントリックな純粋さがとても心に響きました。 年齢が自分と同じというのも大きかった。 彼は川が増水して帰れなかったりして最後バスの中で苦しんで死ぬんですが 死後の検証では、そう遠くない場所に大学の研究施設やら何やらがあって、 歩けば食料が手に届く範囲にあったということが明らかにされます。 アウトドアにも精通していた彼が、なぜあえて地図を持って行かなかったのか。 もはや未開の地などなくなった、と言われる地上に、 地図を持たないことによってあえて、フロンティアを自分でつくりあげた のではないか、とクラカワーの説ですが、僕はこれに強く共感します。
by fullofphonies
| 2008-11-29 03:04
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